そんなある日、家に浮気相手の子がやって来て、居間に通したらナンタラカンタラしゃべりはじめた。
でも寝てない私の頭ではさっぱり理解できなくて、
「すみませんあとで聞くから録音させてください」と言って録音。
でも10分くらい聞いてたら夫の彼女なんだってことはおぼろげにわかった。
その子は「専業なのにダラで何もしない女」と聞かされてたようで(実際は働いてて育休中)
私が双子育児してたことを知らなかった様子だった。
あとで録音を聞いたら最初は「別れてください!」な感じだったのがどんどんトーンダウンしてた。
最終的に私が双子を抱きながら「こんななんでまた今度にしてもらえますか」と言ったら
「はい、すみませんでした」と帰っていった。
私は浮気にまったく気づいてなかったし、それどころか時間の感覚がなくて
夫が毎日帰宅してるかそうでないかもわかってなかった。
とにかく目の前の生き物を死なせない、泣かせないことしか考えられなかった。
そしてその日か次の日かわからないけど元夫が帰ってきたとき、
「そういえばあんたの彼女来たよ」と言った。
元夫は「?」という顔をしてたが「何々さん」と彼女の名前を言ったら青ざめた。
「いつ?」って訊かれたが「わからない」としか言いようがなかった。
元夫が謝りはじめたけど「そんなのどうでもいいから早く一人だけでも抱っこしてほしい」と思ってた。
元夫の頭髪を見て蕎麦を思いだしたから「蕎麦がどうこう」と言ったのは覚えてる。
そこで記憶が途切れて、気づいたら元夫はいなくて私は下の子のおむつ替えしてた。
そしてまた記憶が途切れて、気づいたら家に元義母がいた。
元義母は元夫に何か怒鳴ってた。
元夫は浮気相手が来たショックで私が狂ったと思ったらしい。
それで元義母を呼んだんだけど、元義母は私の状態を見て極度の睡眠不足と栄養失調だとわかったらしい。
元夫を怒鳴ってたのはそのせい。
私は元義母の車で病院に運ばれて点滴を受けた。起きたら双子がどこにもいなくてその時初めてパニクった。
「いない!まさか死なせちゃったのか!!」と思った。
実際は生きてて元義母とその妹に面倒みられてた。