そんなんで、I美は
「髪の毛が、お風呂に」
とか
「変な音がするの!!」
とか言って、毎日半狂乱になってた。
禁断の2階には上がらんみたいなのも思惑通りで。
俺は入寮の手続き終わったから、そこに荷物殆ど移して、適当に仕事忙しいから帰れないとかメールして寮でねてたりした。
そんな時、A太が作った装置、レコーダーの音が鳴る。
突然古いクーラーと加湿器が同時に作動してブレーカーが落ちる。
なんてことで、あたり真っ暗。
変な音する、でI美半端ないほどになってた。
半狂乱になって電話来たから、さすがにやばいかなって思って、その日、深夜に家に帰ったら
I美が這いずり回ってて、オレがむしろびっくり。
I美が、「なんかヤバイって!ヤバいよ!この家」
って言った。
「お風呂場に、すごい髪の毛有るの!なにあれ?すごく大量なの!怖いよ!ここ変だよ」
って。
そりゃ、そうだろ。俺が毎朝お前が寝てる間に髪の毛撒くんだから。
A太が作った装置は優秀。
突然ブレーカー落とすのもその装置だったしな。
ここに越してきて1ヶ月くらいか?
でも、バイク男が来てる様子もなかったし、もういいか。
もうフィニッシュしよーぜ。ってA太に言ったら
「うーん」て感じ。
なんか、タイミングイマイチみいな感じで。
だけど、そんな中、フィニッシュはあっさりと来る。
I美、大好きな占い師に、この家の霊視頼んだらしい。
俺の休みの土曜日に、うちに訪ねて来た。
「ここ、やばいって!だから来てもらったの。無料だし!」
とか言うし。
見たら、なんつうか、よくTVとかに出てくる胡散臭いババア、まんまなのでびっくり。
えっと、むしろ俺が騙されてんの?って、一瞬疑っちまった。
髪の毛金パで紫のサングラス
I美がババアに駆け寄って、色んなこと言ってるみたいだった。
しかも、半狂乱。
それで、ババアが家の前に立って、ああああ、とか言ってたから、I美、涙目になってどういうことか必タヒで聞いてる感じだった。