妊娠中の嫁が倒れた時が修羅場だった。
嫁は病気の影響で成長できず、149センチの低身長。
子供体型のまま大人になり、小顔で童顔だったことから20代前半の時は頻繁に中学生に間違えられていた。
どうにか格好や化粧でカバーしても、せいぜい高校生と言われる程度。
その嫁が25で妊娠、悪阻が酷くて身なりに気を使えなくなった。
少しでも楽なようにと締め付けないシャツに、マタニティでも楽に着られるワンピースで生活してた。
ある時、大きな病院で検査をして欲しいと言われて、電車を乗り継いで隣県の県立病院まで行く事になった。
悪阻が酷かったので俺も仕事を休んでついて行った。
バスに乗って駅に行ったが、道中の事故によるバスの遅延により電車がくるまで30分もあり、嫁が辛そうだったのでがら空きになっている駅のベンチの一つで横にさせた。
俺は腹が痛かったので10分位トイレに篭ってしまった。
戻ってきたら嫁が女性から囲まれていた。
すぐに女性たちの間に割って入って
「嫁が悪阻で体調が悪い、今から病院に行くところなのでそっとしておいてほしい」
と伝えた。
女性たちは俺をジロジロ見て
「こんな子供妊娠させるような男」
とセーハンザイ者のようなことを言われた・・・