私は生まれてからしばらく、ひどい喘息で体が弱かった
まだ言葉も話せなかった頃から、熱に浮かされ咳が止まらず、
苦しくて泣いていた記憶がある。
私が3歳になったころ、母が妊娠してお腹がとても大きくなっていた。
そして8月の暑い日、母と私と買い物して帰っていた。
私はご機嫌でスキップして、母と手を繋いで歩いてた。
いつも降りている長い階段につき、母を見上げたら、
次の瞬間、母が隣をふっとんだ。
母は私の手を離して、階段で転げ落ちてお腹の赤ちゃんが亡くなった。
私は声も出ず呆然とした。
感情がついていかなかったのを鮮明に覚えてる。
偶然その場に近所に住む3歳年上の女の子、たーちゃんがいて、
たーちゃんがその時のできごとを見ていたと証言した。
たーちゃんは
「あの子(私)がおばさん(母)を落とした」
と話した。
母は意識不明で生タヒを彷徨い、周りは病弱で親に甘えてばかりの私が
弟か妹に嫉妬して突き落としたんだと考えた。
私は周りから
「お母さんを押したの?」
と聞かれ、最初は解らないと答えていたけど、
きつい口調で何度も何度も聞かれて、
私が母をおしてコロしたんだと確信した。
母は三ヶ月ほどして目を覚ましたけど、意識は戻らなかった・・・