3年ほど前の修羅場。
年齢とスペックは当時のもの。
俺、20歳、歯科大生。
彼女(A子)、19歳、短大生。
合コンで知り合い、A子からの告白を受けて付き合い始めた俺たち。
A子は今時の女の子って感じだったけど、決して派手な感じではなく、かわいい雰囲気の子。
付き合い始めて半年が経ったころ、町でのデート中にA子の母親にバッタリ遭遇した。
直接顔を合わせたのは初めてだが、A子は母親に俺のことを話したり、写真を見せたりはしていたらしい。
挨拶をして、立ち話をしていると、A子母が「せっかくだしお茶でも」と言うので、近くのカフェでコーヒーとケーキをご馳走になった。
A子母はごく普通のやさしいお母さん、という感じだった。
30分ほどで解散。
その後、何かお礼の品を買ってA子にことづけようと、デパ地下に向かおうとしたのだが、A子は「お茶くらいでお礼なんてしたら、かえって気を使うよ」と言う。
せめてと思い、A子の携帯からお礼のメールを送らせてもらうことにした。
A子に携帯を借りて、せっせと文章を作っていたのだが、予測変換にあやしい単語が表示されることにふと気付いた。
「援助」
「ホテル代」
「サポ」
「ラあり」
「○○メール」(ネット広告でよく目にするサイトの名前)
まさか、と思った。