結婚の報告の日からそんなに経たないうちに、現場仕事をしてる男友から
「仕事を手伝って欲しい」と言われ、土曜の夜だったために手伝いに行った。
2人きりで作業をし、夜中に俺が先に帰り、次の日。
男友が現場の高所から落ちて亡くなったと報せが入った。
他の友人から聞いた警察の話では、1人で作業中に足を滑らせて転落し、朝になって通行人に発見されたらしい。
葬儀やらなんやらが終わった後日、女友を訪ねると、憔悴しきった女友が出迎えてくれた。
女友は、俺なんかにムネの内をさらけ出すほどに精神的に弱っていて、帰り際には「1人だと辛いからまた来てほしい」と言ってきた。
俺は毎日のように女友を訪ね、妊婦によさそうなレシピをネットで調べて料理を振舞ったり、家を出ない女友を散歩に誘ったり、とにかく元気付けてあげようとしてた。
そのかいあってか、女友は少しづつではあるものの、笑顔を見せるようになった。
だが、精神的に弱ったことが原因か、ちゃんとしたものを食べていなかったことが原因か、
お腹の子は流れ、女友は「本当に1人になってしまった」と、また笑顔を見せなくなった。
そんな女友を俺は支えてあげようと決意し、また毎日のように女友の家に通いつめた。
そして現在、女友は俺の妻となり、お腹の中には俺との子どもを妊娠している。