元夫『家政婦としてお前を雇う。給料は70万。家の中のことを全てやれ!』→私「どうしよう」夫『やれよ』私「わかった」→雇われた結果・・・

 

「君がそういう女だと気づかず選んだ僕にも責任があるんだからしょうがないな」
彼はそう言いながらフッと自虐的に笑った。
何も言えなかった。
気持ちの行き違い、私も悪かったけど思いを打ち明けずに三年家庭を放ったらかしてた元夫も悪いと思った。

 

私からの慰謝料200、新夫からの慰謝料400で決まった。
養育権は私。
元夫はまだまだ設立した会社の為に奔走していたし、とても子供の面倒を見ていられる状況ではなかったから。

 

私が元夫から全て奪ってしまうようで心苦しいから養育費は要らないと言おうと思ったら、向こうから20万払うと提案してきた。
彼の収入を考えて、そんなに受け取れないと固辞したが、
「君の為に出すのではなく子供の為に出すんだ、誤解するな」と怒られた。

 

「その代わりに週末に必ず会わせる事、会わせる環境を整える事、新夫にも自分の悪口や会わせないような事をさせないと約束して欲しい」と言われた。

 

「そんな事は絶対にしない」
と約束しながら泣いてしまった。
罪深いことをしたとその時初めて自覚した。

 

彼がサインした離婚届を手渡すとき、
「子供の事を考えると地獄に落ちろと言えないのが辛いところだな」
と一言いい残して彼は街中へと消えていった。

 

新生活は極めて順調だった。
もともと私の実子が人懐こいこともあり、夫の連れ子ともすぐ打ち解けてくれた。
長女も次女も同じ年だということもの大きかったと思う。
私も公平に扱う為に実子のほうに厳しく接するように心がけた。

 

元夫は律儀に欠かさず20万を振り込んでくれた。
4人の子供の養育となると共稼ぎといえどもかなり家計が厳しかった。
それと私のお腹には新夫との子も宿っていた。
私達の証として二人の間の子を一児もうけようと相談してつくった。
だから元夫からの振込みは正直かなり有難かった。

 

元夫は週末娘と会うたびに新しいゲーム機やソフトやおもちゃを買い与えた。
本当を言うと連れ子たちとのバランスを考えてほしいと思っていたが、彼の気持ち考えるとやめて欲しいとはとても言えなかった。
彼のヨレヨレのシャツや曲がったネクタイを見ると何も言えなくなった。
夫も見てみぬふりして同じものを買い与えてバランスを取るようにしていた。

 

別れて三年目ぐらいで彼の乗ってくる車がセルシオになった。

 

引用:MOJOLICA MOJORCA
画像出典:photo AC

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