元夫『家政婦としてお前を雇う。給料は70万。家の中のことを全てやれ!』→私「どうしよう」夫『やれよ』私「わかった」→雇われた結果・・・

 

いままでは会社のロゴが入った軽自動車かハイエースだったが、自分用の車を購入したようだった。
会社の運営が軌道に乗りだしたことが傍からみてもわかった。
私はそれをみて安堵した。
それで私たちに向ける怒りや恨みが少しでも和らげば良いと思っていた。

 

それであるとき
「再婚しないの?」
とさりげなく聞いてみた。
「女はもうこりごりだ」
と言われて私はうな垂れた。

 

「世の中の女が全て君みたいな薄情者だとは思わないけど、自分の選球眼の悪さを痛感してるからね」
と痛烈な皮肉を言われた。
彼の怒りはまったく収まっていなかった。

 

上の娘が中学校の私立受験をすることになった。
受験させるとなると我が家の場合は必然的にダブルで授業料もかかるという事になる。
郊外に購入した家のローンもあったし、夫の実家のリフォーム代を少し出してあげた事もあって今後のことを考えると頭が痛かった。

 

あるとき夫が
「元夫さんの会社かなり大きくなってるよ」
とHPの画面を見ながら言ってきた。

 

はぶりが良いのは肌で感じていたが、今夫に対する礼儀として元夫のことは深く詮索しないようにしていたから、元夫の会社がどういう会社なのかこのとき初めて知った。

 

従業員が100人近くになっていて、工場も二つになっていた。
海外にも拠点がいくつかあるようだった。
私は、へえと言うに留めていたが、夫の言いたいことは間接的に理解できた。

 

要するにもう少し養育費を増額してくれるよう頼んでくれないかと言っているのだ。
狡いやり方だと思ったが現実的にやり繰りが厳しくなる事は火を見るよりも明らかなので、しょうがなく私は増額願いをする事にした。
どの面下げてと自分が逆の立場だったら言うだろうなと思ったが、夫は子供の進学の為なら仕方がないとあっさり増額を飲んでくれた。

 

結論から先に言うと養育費は30万になった。
10万上げてくれるだけでも全然違う有難いと凄く思った。
夫はその代わりに春休みや夏休みに娘と一緒に旅行させて欲しいと言ってきた。
それは当然の権利だと思ったら喜んで応じた。
彼はカナダの出張に娘たちを連れていきたいと言った。
夫もその提案をもちろん受け入れた。

 

しかし彼はカナダではなくハワイに娘を連れていった。

 

引用:MOJOLICA MOJORCA
画像出典:photo AC

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