元夫『家政婦としてお前を雇う。給料は70万。家の中のことを全てやれ!』→私「どうしよう」夫『やれよ』私「わかった」→雇われた結果・・・

 

「俺は二人に財産を分与する為に再婚はしない。だから俺の財産は公平に二分割されるようにちゃんと遺書を残しておくから心配するな。しかし一つだけ遺言を残しておく。お前たちの今のお父さんやお母さん、そして姉妹の為にその遺産を絶対に使ってくれるな。全てを失って途方に暮れていたあの時の俺の気持ちをお前たちが理解してくれるなら、その約束だけは絶対に守ってほしい。もし約束できないなら俺は遺産の全てを恵まれない子供達の為に寄付する。」

 

大まかにいうとそう言われたらしい。
4人いる部屋の中がシンとなった。
元夫の私たちに夫婦に対する憎悪の激しさにゾッとした。

 

「そんな金あてにするか!」

 

夫は吐き捨てるように言った。

 

しかし結果的に大学に進学するとき、マンションの家賃を元夫が払う事になった。
例の豪華マンションは子供の養育に支障をきたすと進言したら、それは確かにそうだと彼は快く適当な部屋を用意してくれた。

 

家賃20万の2LDKを上の子と下の子でルームシェアする事になった。
元夫は異性を入れたら即解約という念書を娘二人に書かせた。

 

ここ辺りで完全に実子と連れ子の間に隔たりができてしまった。
本当は連れ子と同レベルの部屋にして欲しいと言いたいところなのだが、そんな事は例の言葉を聞いていたので言い出せなかった。
おかげでそれから殆ど双方で交流しなくなってしまった。
末の子は一人っ子のようになった。

 

次女が大学に進学した翌年夫が肝炎を患っった。
自覚症状がまったくなく会社の検診で引っかかった。
再検査しても陽性と出た。
義父が肝炎で亡くなっていたので何処かで接触して感染したのかもしれない。
当然労災が降りる分けでもなく夫は退社を余儀なくされた。
慌てて私も調べたが私は陰性だった。
間違ってもできないように避妊具着用を義務付けていたのが功を奏した。

 

家計が厳しく大した保険にも入っていなかったので余計にやり繰りが厳しくなった。
私は途方にくれた。
自分の稼ぎは手取り30万、元夫の30万は有難いが、家のローンや連れ子の学費や家賃を考えると全然足りない。
しかも夫の前妻が
「扶養する長男の養育費が出せないなら今すぐ財産分割して払え」
と言ってきた。

 

頼れるのは元夫しかいなかった。
恥を忍んで少し工面してくれないかと頼み込んだ。

 

引用:MOJOLICA MOJORCA
画像出典:photo AC

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